がらくた処分場

一年遅れの願い事(原題/同じ)



1: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:25:01 ID:wJx2FZFA


カラカラカラッ……パンッパンッ──


「──おさななじみ、なに おねがい したの?」

「しょうがっこう で、おともだち いっぱい できますように って。おとこ は?」

「ないしょー」エヘヘ

「ずるい」ムムッ



2: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:25:59 ID:wJx2FZFA


………



「かえろ、おさななじみ」

「……うん」グスッ

「また いじわる された?」

「だいじょうぶ」

「おなじ クラス、なれたら よかったのになぁ」

「……だいじょうぶ」



3: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:27:10 ID:wJx2FZFA


……………
………



カラカラカラッ……パンッパンッ──


「──おさななじみ、なに おねがい した?」

「二年生では、男と おなじ クラス に なれますように って。男は?」

「ないしょー」

「えー またー?」



4: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:27:47 ID:wJx2FZFA


………



「おさななじみ の クラス、帰りの会 長かったね」

「ゆうや くん が ひっこす みたいで、先生の お話が あったの」


「今日は ウチくる?」

「ごめん、今日は ハナちゃん と あそぶ やくそく したの」

「そかそか」

「明日は いつも見てる アニメあるし、男の へや 行くね」

「うん、いいよ」


「じゃあ また明日! いってきます!」

「いってらー」



5: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:30:01 ID:wJx2FZFA


……………
………



カラカラカラッ……パンッパンッ──


「──おさななじみ、何て おねがい した?」

「バドミントンで、てい学年 だん体せん の メンバー に 入れますようにって。男は?」

「ん、内しょー」

「いっつも言わないんだから…」



6: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:31:12 ID:wJx2FZFA


………



「また来年がんばればいいわよ、元気出しなさいな?」

「うっ……えぇぇん……」ポロポロ

「個人戦では二回戦まで勝てたじゃない? 貴女は精一杯やってた。お母さん、ちゃんと見てたからね」ナデナデ


「……はつもうで で、おねがい したのに」グスッ

「ああ……町内の神社、毎年お隣の男君と二人で行ってたわね」

「…………」コクン

「仲良しさんが近くにいてくれて良かったわ、二年ではクラスも同じになったんでしょ?」

「うん」


「そうね……せっかく二人で行ってるなら、あの神社のジンクスを試せればいいんだけど」

「じんくす って 何?」キョトン

「でも、男君だって自分のお願い事あるでしょうしね──」クスクス



7: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:32:25 ID:wJx2FZFA


……………
………



カラカラカラッ……パンッパンッ──


「──幼馴染、何て願ったんだ?」

「そりゃもう来年は高校受験だもん、その合格祈願よ」フンス


「お前も俺と同じ高校志望だったっけ」

「うん、だからちゃんと『二人で合格できますように』って願っといたからね。男は? 何て願った?」

「ん、内緒にしとく」

「毎年そうじゃない、もしかしてえっちぃコト願ってるんじゃないのー?」ニヤニヤ

「健全な男子中学生ですしー」



8: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:33:02 ID:wJx2FZFA


………



「勉強、捗ってるか?」

「お父さん、どしたの?」

「どうしたという事は無いけどな、ほら」スッ

「あ、ココア……ありがと」

「あんまり根詰め過ぎるなよ」


(……きっと大丈夫、初詣でお願いしたもの)

(昔からなんでか一年遅れで願いを叶えてくれる、あの神社)

(だからこそ、来年の事を今年願ったんだから)

(でも、受験ばかりは神頼みだけじゃどうにもならないもん。やるべき事はやらなきゃね──)



9: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:33:58 ID:wJx2FZFA


……………
………



カラカラカラッ……パンッパンッ──


「──幼馴染ちゃん、何て願った?」

「あと5cm身長が伸びますように……って」フッ…

「ぶはっ、女子高生らしからぬ願いだった」


「こっちは真剣なの! じゃあ、ハナは何て願ったのよ?」

「んー? そういえば、何を願っただろ…?」

「は? 覚えてないってどういう事よ」

「この神社だし、あんまり真面目に願っても……ねぇ?」クスクス



10: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:34:34 ID:wJx2FZFA


「えー、ここ願い事よく叶うのに……一年遅れだけど」

「ジンクス通りにやれば叶うって評判だけどねぇ、今年は何にも打ち合わせしてないじゃん」


「……ジンクス? 打ち合わせ?」

「へ? ……まさか、幼馴染ちゃん知らないの? ここ、地元じゃ『お二人様祈願』の神社として通ってるでしょ」

「知らない……けど、そういえば昔お母さんもジンクスがどうとか言ってたような」

「二人組でお参りして、同じ事を願えば必ず叶うってね。正確には例え時間差があっても、願い事が揃えば叶うって言われ

てるんだよ?」

「時間差があっても……?」


「うん……同じ二人が揃ってお参りして」

(私の願いが叶うのは……)

「年は別々でも同じ事を願えばね」

(……いつも一年遅れ──)



11: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:35:11 ID:wJx2FZFA


……………
………



「この神社に二人で参るのも、最後かな」

「……正月には戻るから」

「お正月だけみたいに言わないでよ」

「うん」


「昔からね……私のお願い事、一年遅れで叶ってきたんだ」

「そうなんだ?」

「知ってたくせに」

「……うん」



12: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:36:12 ID:wJx2FZFA


「いつも男は、自分の願い事は内緒にしてばかり」

「だったっけね」

「小芝居はいいってば」

「うん」


「今年は?」

「ん? なにが?」

「今年は、男は何を願うの?」

「四月から上京して本社勤務だから、上手く部署に馴染めますように……かな?」



カラカラカラッ……パンッパンッ──



(──ごめんね、男。同じ事、願ってあげられなかった)

(一人だけが願ったって、叶わないかもしれないのに……それでも)

(私は──)



13: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:37:42 ID:wJx2FZFA


………



「──元気でね」

「うん」

「時間ができたら、帰ってきてよ」

「うん」

「……待ってるからね」


《間も無く14番線に、こだま644号東京行きが到着致します──》


「……幼馴染、本当に……本当に待っててくれよな」

「うん?」

「必ず、迎えに来るから」ゴソゴソ

「迎え…って──」



14: ◆M7hSLIKnTI :2017/01/01(日) 23:38:46 ID:wJx2FZFA


「──幼馴染……これ、受け取ってくれ」パカッ

「え? えっ…?」

「仕事が落ち着いたら、迎えに来る」


「嘘……私しか願ってないのに」

「初詣での願い事か?」

「うん、男に…連れていって欲しいって」

「じゃあ、揃ったんだ」

「願いごと、仕事のことじゃなかったの?」

「今年はな、そうだった。でも──」


『──おさななじみ、なに おねがい したの?』

『しょうがっこう で、おともだち いっぱい できますように って。おとこ は──?』


「──ずっと昔に、願ったよ」



【おわり】



.
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  1. 2017/01/08(日) 15:22:28|
  2. 男・幼馴染SS
  3. | コメント:4

【微工口注意】Lesson1!(原題/男「…女性にとって甘いものが別腹なようにですね」幼馴染「違う!」ドンッ)



1 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 20:59:02.31 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「男、ついこのあいだ私に告白してくれたよね」

男「はい」

幼馴染「その時から私達、付き合ってるよね」

男「はい」


幼馴染「私は貴方の何ですか?」

男「彼女さんです」

幼馴染「よろしい、では貴方の好きな異性は誰ですか?」

男「幼馴染です」

幼馴染「Good、その通り。ノープロブレム」



2 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 20:59:39.08 ID:gzFi9gu/o


男「じゃあ」

幼馴染「プロブレムなのは、コレだよね?」スッ

男「…女性にとって甘いものが別腹なようにですね」

幼馴染「違う!」ドンッ

男「うぐ」


幼馴染「甘いものもそうでないものも、食べ物は食べ物。それを食べるのは人間です」

男「はい」

幼馴染「この汚らわしいDVDは人間の女性を映してるよね?」

男「そうです」


幼馴染「つまりなに? あえて食べ物に例えれば男にとってメインディッシュは私だけど、違う女の子も別腹として可ってわけ?」

男「それは違う、幼馴染は立体的にそこに存在するけど、DVDの女の子は画面…」

幼馴染「シャラップ、皆まで言うな」

男「………」



3 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 21:00:31.56 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「あのね、男のヒトはやらしい動画を観たりする、そんなの解ってる」

男「うん」

幼馴染「だけどさ、あんまりじゃない? タイミングが」

男「タイミングですか」


幼馴染「これが一年も二年も付き合って、その…私と…ゴニョゴニョな感じを経て」

男「そこ詳しく」

幼馴染「却下、とにかくそれで『たまには観たい』なら解りますよ?」

男「はい」

幼馴染「でも違くない? 私達まだホヤホヤだよ? 私、ここ最近ずっと男の事ばっか考えてるよ?」

男「それは嬉しい」



4 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 21:01:13.22 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「そこでなんで男は違う女の子の裸に意識がいくわけ?」

男「生理現象的に蓄積されるものはされるわけでだな」


幼馴染「なんでそれを発散するのが違う女の子なの?」

男「幼馴染の裸とかここ10年は見た事ないし…」

幼馴染「……ぐ、想像するんじゃ…だめなわけ?」

男「やっぱ視覚的な情報が欲しいです」


幼馴染「で、でもこのDVDでは女の子が男優さんにあんな事やこんな事をされてるわけでしょう?」

男「だとしたら?」

幼馴染「つまりそれを観るって事は、男はその男優さんに自分を置き換えて愉しむよね?」

男「……まあ、AVってのはそういうものかな」

幼馴染「ほら! 男は視覚的な要素だけじゃなく、違う女の子とやらしい事する願望を満たそうと──」



5 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 21:01:48.17 ID:gzFi9gu/o


男「──幼馴染、このDVDに男優は出てこないんだ」

幼馴染「えっ?」


男「これは一種のイメージビデオみたいなもので…セクシーな姿の女の子は出てくるけど、行為そのものは何も無いんだよ」

幼馴染「……じゃあ、単純に視覚的欲求を満たそうとしただけって事?」

男「うん、そう」


幼馴染「むぅ…でもやっぱ気分悪い、違う女の子でスッキリしようって時点で今は何か嫌」

男「お、俺だってさ…幼馴染のそういう姿が見られたらそれが一番だよ」

幼馴染「む」

男「だからこそ、こういうイメージビデオを借りたんだ」

幼馴染「…どういうこと?」



6 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 21:02:50.66 ID:gzFi9gu/o


男「そりゃ付き合い始める前はもっと露骨なAVとかも観てたよ?」

幼馴染「うん、それは構わないと思うよ」

男「でも今そういうの観てもさ、つい女優を幼馴染に重ねちゃうだろ…?」

幼馴染「う、うん…」


男「もちろん男優を自分に重ねるとしても…でもなんとなく嫌なんだよね」

幼馴染「嫌? なにが?」

男「その…俺の大事な幼馴染を陵辱されてるみたいで」テレテレ

幼馴染「男…」ジーン


男「だから、行為のないやつにしたんだ」

幼馴染「ちょっと感動した」



7 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 21:03:22.12 ID:gzFi9gu/o


男「というわけで、部屋に帰ってくれる?」

幼馴染「なんで?」

男「それ観るから」

幼馴染「嫌だ」

男「ええー…」


幼馴染「じゃあ、一緒に観よう」

男「は?」

幼馴染「男がどういう視覚的刺激を求めてるのか、興味あるし」

男「なにそれめっちゃ恥ずい」


幼馴染「はいはいそれではディスク挿入っと」カタン…ウィーン

男「ちょ、俺まだイエスもノーも言ってないんだけど」

幼馴染「始まったよー」ワクワク

男(…なんでノリノリっぽいんだ)



8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 21:03:56.01 ID:nzJuI9v2o


期待




9 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:04:19.24 ID:gzFi9gu/o


~~~♪


幼馴染「ふむふむ…今のとこ普通に可愛い女の子が制服ではしゃいでるだけだね」

男「だからそれだけの映像なんだって」


幼馴染「いいえ、違うはずです」フンス

男「え?」

幼馴染「だってそれじゃ…その……さっき言ってた『蓄積されたもの』の問題は解決できないじゃない」ゴニョゴニョ

男(……できなくもない、とか言ったらややこしいんだろうな)



10 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:04:47.66 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「あ! 今、この娘パンツ見えたよ!? ほらエッチじゃん!」

男「今のは白くても水着だと思うよ。このモデルの娘ほんとに高校生らしいし、下着は映さないはず」

幼馴染「へ…? 制服のスカートの下に水着って、それ意味あるの?」


男「まあ擬似的にパンツに見せるためなんだろうけどね」

幼馴染(それで嬉しいのか…)ウーン…

男「な? もう解ったろ? じゃあイジェクトしようぜ──」

幼馴染「──ストップ」ピッ


男「……まだなにか?」

幼馴染「ちょっと部屋に戻ってくる、待ってて」



11 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:05:15.48 ID:gzFi9gu/o


 * * *


男「…なぜわざわざ制服に着替え直した」

幼馴染「だって…制服の女の子ですっきりしようとしてたんでしょ?」モジモジ


男「本人を目の前にしてスッキリできるわけないだろ」

幼馴染「そこは記憶してですね」

男「制服姿の幼馴染は見慣れてるけどな」

幼馴染「酷い!」ガーン


男「いや! 好きだけど! 可愛いけど!」アセアセ

幼馴染「……まあいいや、気を取り直して」

男「ん?」

幼馴染「再生します」ピッ

男「…はい?」



12 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:05:53.02 ID:gzFi9gu/o


~~~♪


幼馴染「うわ、体操座りしてパンツ…じゃなかった、水着見せてる…」

男(くっそ、いつまで生殺しにされんだよ…って──!?)


幼馴染「──こう…かな…?」ササッ…


男「ちょ! お前なにやって…!? パンツ見えてるぞ!」ドキッ

幼馴染「こ、これ水着だから! 真っ白じゃなくて薄い水色だけど、去年プールで見たでしょ!?」

男「あ…ああ……水着か…いや、でも…」アワワ…


幼馴染「画面の方はあんまり見ないで……その…私を見て…?」ドキドキ

男(なんだよ、モデルの真似するつもりか…? だとしたら、この後は──)



13 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:06:33.78 ID:gzFi9gu/o


~~~♪


幼馴染「──うっ……あ、脚を開いてくの…?」サササ…

男「うわ、まじで真似するのかよ」

幼馴染(うう…めっちゃ見てる……スカートの中、凝視されてる…)ハァ…ハァ…

男(こいつ、冒頭の辺りだけ見て甘く見積もりやがったな…)


幼馴染「ふぇ…っ! よ、四つん這いになるの!?」ガーン

男「もう無理しなくていいから──」

幼馴染「──む…無理じゃないし!」ガバッ

男「だってお前、モデルは四つん這いで胸を床に着けて、お尻を上げて…!」


…ソーッ、トサッ…ファサッ


幼馴染「ここ、こ…こう…でしょ…?」ハァ…ハァ…

男「ソウデス」ピキッ



14 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:07:07.38 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「こんなポーズが好きとか、男って変態だったんだ…」ドキドキドキ

男(…なんかモデルに対抗して意地になってるんだな)

幼馴染「ほ、ほら…カメラが寄ってるよ。近付いていい…ょ…」

男(あー、もうだめ。もう無理、こんな格好されたら…)ギクシャク


幼馴染「なんで動きがぎこちないのよ? え…まさか──」ハッ…

男「──ま…前屈みにしかなれねーんだよっ」フンス


幼馴染「それって……うわ、わわわっ…近い! カメラ、そこまで寄ってないよっ!?」

男「うるせえ、お前が言ったんだろ! 記憶しろって!」ハァハァ

幼馴染「そ…そうだけど……うぅ…」ドキドキ

男(やべぇ…こんな至近距離で幼馴染のお尻……触りてえ…!)ソーーーッ…



15 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:08:01.49 ID:gzFi9gu/o


~~~♪


幼馴染「あっ! シーン変わったよ!? はい、おしまいっ!」ササッ

男「くっ…!」


幼馴染「今度はベッドでお昼寝してる感じだね、シーツだけどちゃんと身体にかけてるし…これも裸じゃないよね?」

男「……確か水着つけたままだったと思う」

幼馴染「あ…寝返りうった、ほんとだ肩紐からして色が違うけど水着つけてる」


男「うん、じゃあ…どうぞ」

幼馴染「へ?」



16 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:08:30.84 ID:gzFi9gu/o


男「モデルの娘、水着姿だよ?」

幼馴染「同じ色の水着は持ってないよ」

男「………」ジトー


幼馴染「わ…解ったよ…制服を脱げばいいんでしょ」クッ…

男(きたーーーーっ!)グッ!


…ゴソゴソ、シュルッ…パサッ


幼馴染「うぅ…シーツ羽織ってても恥ずかしい…」モジモジ

男「モデルの娘、横向きで目を閉じてるよ」

幼馴染「はい…これでいい?」ゴロン


男「……ここで風でシーツがはだける…っと」パサッ

幼馴染「ひゃっ!? う、嘘だ…もうっ!」

男「本当だって、ほら」



17 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:09:41.57 ID:gzFi9gu/o


~~~♪


幼馴染「ぐ…本当なんだ…」

男「はい、目を閉じて」

幼馴染「う、うん…」


男(これ、やばくね? 水着とはいえ見かけはパンツのお尻を露出して目を閉じた幼馴染がここに…)


幼馴染「…まだシーン変わらない?」ソワソワ

男「うん、アングルが変わってるだけ」

幼馴染「そっか…」ドキドキ



18 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:10:34.90 ID:gzFi9gu/o


男「…えっとな、幼馴染。ここでDVD静止してもいいか?」

幼馴染「えっ…こんな格好で!?」

男「ちょっと止める、動くなよ」ピッ

幼馴染「そんなのズルイよぅ…」ドキドキドキ…


男「違うんだ、この後って水着だからこそだけど、水ぶっかけられるんだ」

幼馴染「あー…それは再現できないねー」

男「それからプールで泳いだりとか、無理なシーンが続く。だから…その、記憶させてもらうなら今がいい」

幼馴染「……っ…」


男「そのまま、止まっててくれるか…?」ドキドキ

幼馴染「い…いいよ……満足したら声掛けてね…?」モジモジ

男「解った──」



19 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:11:03.45 ID:gzFi9gu/o


幼馴染(──うぅ…男、今どんな顔して眺めてるんだろ)ドキドキ…

幼馴染(どこを…って、そりゃお尻だよね…)

幼馴染(わ…!? なんか、お尻の近くに体温がある気が…)ソワソワ

幼馴染(なんかくすぐったい…息がかかってる?)


幼馴染(…きっと今、男は興奮してるんだ)

幼馴染(私の身体で…発情してる、やらしいなぁ…)


幼馴染(………)ハァ…ハァ…

幼馴染(ううん…)ゴクリ

幼馴染(私も…やらしい…)ピクン…ッ



20 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:11:40.67 ID:gzFi9gu/o


幼馴染(…長いなぁ)

幼馴染(なんか物音がするような…?)


ゴソッ…コソコソ…


幼馴染(ゴソゴソ…? なんだろう?)

幼馴染(………)


幼馴染(もし音のしないデジカメとか持ってて写真撮られたら…)

幼馴染(男がそれをバラ撒いたりはするわけない、でも恥ずかしすぎるよ)

幼馴染(それを男が夜のお供にしてくれるなら、嫌なわけじゃない…けど)

幼馴染(だけど…やっぱり…!)


幼馴染「お、男…ちょっと目を開けるよ?」パチッ…ムクッ


男「げっ!? だめだ! 今は…!!」

幼馴染「えっ──?」クルッ



21 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:12:22.36 ID:gzFi9gu/o


 * * *


男「──本当に申し訳ございませんでした…」シュン…


幼馴染「ウェットティッシュ! もっと!」グスンッ

男「はい」

幼馴染「うぅ…髪にも散ってるしっ」フキフキ

男「お恥ずかしゅうございます…」


幼馴染「私は記憶してって言ったし、男もそうするって言ったじゃん!」

男「仰る通り」

幼馴染「もう…誰も『見ながらすっきりしたらいいよ』なんて言ってないしっ!」フンスフンス

男「どうにも堪えきれず、面目ない」



22 : ◆1G9Am4m.L2 :2015/05/26(火) 22:13:23.52 ID:gzFi9gu/o


幼馴染「罰としてこのDVDは没収! ほら、ケースはどこ!?」

男「ケースは無いです…中古ジャンク扱いで安かったので…」

幼馴染「むぅ…じゃあこの空のCDジャケット借りてくよ、私の部屋で他のケースに移したら返すから」

男「はい…」


幼馴染「ん…? このCDケース、二枚組用…ベスト盤のやつなの? …って──!!!」ヒョイ…パタム

男「げっ」


幼馴染「──なに? この『完全主観映像で送る!隣りのお姉さんラブラブ筆おろしレッスン!』ってDVDは?」ニッコリ


男「つ、次はそれをシミュレートするとかどうかな…なーんて」アハハハハ…

幼馴染「……男」

男「ハイ」


幼馴染「今度、男性が拘束される側の陵辱モノ、手配しとくから──」


《おわり》



23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 22:15:56.37 ID:0l43glBJO



幼かわいかった



24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 22:19:23.58 ID:VhSUYJGS0


ちゃんと見抜きしていいか許可とらないから・・・乙です!



25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 22:21:23.91 ID:JnTtTnYk0


腹筋かと思った。まだ続けるべきだ



26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 22:30:37.55 ID:yYoM1HCSo


>>男性が拘束される側の陵辱モノ

次作はこれですね、わかります



.

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2015/05/26(火) 22:39:34|
  2. 男・幼馴染SS
  3. | コメント:6

たくらみショコラ(原題/後輩「渡すチョコに薬盛るとか最低ですね」)



1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:55:26.96 ID:KqFU5H+IO


後輩「渡すチョコに薬盛るとか最低ですね」

幼馴染「ちょっと待って、よく聞いてよ」

後輩「えー、でも……」ジトー


幼馴染「いい? なにも惚れ薬盛ろうってんじゃないの、正直になれる薬だよ」

後輩「渡すのは……当たり前ですけど、あの窓の向こうのお宅にいる男さんですよね」

幼馴染「もちろん、生まれて18年隣同士で愛を育んだ人以外にいないでしょ」

後輩(18年かけても薬頼りかぁ…)ハァ…


幼馴染「だからなにも問題はないよ」フンス

後輩「いや、それだけじゃ受ける印象変わらないんですけど」



2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:55:53.59 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「しょうがないなぁ……後輩ちゃんだから教えるけど、内緒だからね?」

後輩「別に聞きたいわけじゃないです、お邪魔しましたー」

幼馴染「待って! 聞いて、ごめんって!」アタフタ

後輩「はぁ……じゃあ話してみて下さい、ぱぱっと」


幼馴染「まず、男は私の事が好きでしょ?」

後輩「好きって言われたんですか?」

幼馴染「言われないから頑張ってるんだよ」

後輩「じゃあ解らないじゃないですか」


幼馴染「そこは大丈夫、窓際に私の下着干しとくと夜中にこっそり取り込んで朝には戻してるの知ってるもん」

後輩「それ、平気なんです?」

幼馴染「うん、私もするから」

後輩「うわぁ…」

幼馴染「待って、ひかないで。……まあ、そういうわけで男は私の事が好き、と」



3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:56:21.08 ID:KqFU5H+IO


後輩「性的興味の対象と恋愛対象は──」

幼馴染「──で、ここだけの話だけどね」

後輩(遮りやがった……)


幼馴染「実は……私も男が好きなの」

後輩「うわー、しょーげきのじじつー」ペッ


幼馴染「だけどなかなか男が告白してきてくれないんだよ……」ハァ…

後輩「先輩から告白すればいいんじゃ?」

幼馴染「夢なんだよね、男から告白されるの。ずっと憧れてたんだ」

後輩「はぁ…それで、正直になれる薬とやらを男さんにあげるチョコに盛ろうと」

幼馴染「盛るって表現に不満を覚えるけど、そういう事だね」



4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:57:00.06 ID:KqFU5H+IO


後輩「そんな怪しげな薬どうやって手に入れたんですか」

幼馴染「アマゾンの奥地から取寄せました」

後輩「そのアマゾンってアルファベット小文字で表記しません?」


幼馴染「だけど、やっぱり時季だからなのかその『正直ニナール』単品は売り切れだったんだよね」

後輩「もう胡散臭いを通り越してネタ商品ですよね、そのネーミング」

幼馴染「だから仕方なく他の薬もセットになった5本入りの箱を買ったの。高くついたわ……」


後輩「この木箱がそうなんですね」

幼馴染「そうなの、開けてみて?」

後輩「はいはい……っと、白い瓶が5本入ってますね。中身は粉薬?」

幼馴染「うん、全部同じ瓶でラベルも無いでしょ?」


後輩「確かに、でも木箱の蓋の裏に配置と薬品名が記載されてますね。ええと……いちばん左が──」

幼馴染「──出しちゃったんだよね」



5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:57:34.52 ID:KqFU5H+IO


後輩「はい?」

幼馴染「瓶、全部いっぺん出してみたの。底に薬品名書いてないかなーって」

後輩「……それで、元の配置には?」

幼馴染「解らなくなったの」テヘッ


後輩「飲みませんよ、私は」

幼馴染「ま、まさかぁっ! 後輩ちゃんに飲んで確かめてもらおうなんて、思いついただけで言う気はないよ!」アセアセ

後輩「じゃあ、どうするんです? もう今日は土曜日、バレンタイン当日ですよ?」


幼馴染「そうなんだよ、だからもうチョコは作ったんだ」

後輩「おお、ラッピングされたハートチョコが5つ……と、小さいダイスチョコ?」

幼馴染「うん、全部の薬の分作ったの。ダイスチョコはそれぞれの薬を確かめる試食用」



6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:58:09.52 ID:KqFU5H+IO


後輩「だから私は食べませんってば」

幼馴染「解ってるよ……私が食べてみる。それで後輩ちゃんにはそれぞれの効果を見て、ラッピングと薬の瓶に印をつけて欲しいの」

後輩「なるほど」


幼馴染「というわけで、いいかな?」

後輩「どの位の分量入れたんです? 小さなダイスチョコで、ちゃんと効果出るんですか?」

幼馴染「説明書によると、成人の所定量の5分の1以上入れれば効果が出て、量の多少は強さじゃなく持続時間を左右するって」

後輩「所定量入れた場合の持続時間は?」

幼馴染「30分から長くて1時間って書いてたよ。ダイスチョコには5分の1量を入れてあるの」

後輩「じゃあ単純計算なら、持続時間は6分から10分前後ってとこなんですね」


幼馴染「名前ペンで、ラッピングと瓶に印として頭文字を書いてくれる?」

後輩「わかりました、私に危険がないなら協力します」

幼馴染「よかった……ありがとう、残ったハートチョコ全部あげるからね」ニコッ

後輩「要りません」ニコッ



7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:58:47.48 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「じゃあ、端っこからいくよ。……えいっ」パクッ、モグモグ…ゴクンッ

後輩(あ、そういえば効果は飲んでどれくらいで発現するんだろ──)


幼馴染「──とにかくね、所定量入れたら30分位は持続するわけ、解る?」

後輩「え? ええ……」

幼馴染「で、ダイスチョコは5分の1量だから、30分を基準に考えれば6分ってことよね」


後輩「解ってますよ? さっきもそう言って……」キョトン

幼馴染「解ってないと思うなぁー、正確には」フフン

後輩「はい?」イラッ



8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:59:22.02 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「そもそも粉薬の量なんて、どうやって正確に計るのよ? そりゃ1kg使うなら数%も狂わず計れるだろうけど、所定量で何gの話よ?」

後輩「はあ…」イライラ

幼馴染「同じ事はカルピスを希釈する時にも言えるわ、よほど大量に作らないとメーカーの思う通りの味にはならない」

後輩「カルピスは今、関係ないですよね」


幼馴染「そこでカルピスウォーターよ……」ドヤァ…

後輩「うっぜええええぇえぇぇぇぇ!!」


幼馴染「まあまあ、面倒がらずに最後まで聞いてみてよ──」



9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 16:59:56.41 ID:KqFU5H+IO


………


…数分後


幼馴染「──あれ? 私、なんでこんなつまんない話してたんだろ」ハッ

後輩「薬のせいだと思いますよ……」ゲンナリ


幼馴染「そっか、どの薬かわかった?」

後輩「ええもう、ばっちりですよ。『クドクナール』で間違いないです!」ケッ

幼馴染「よかったー、さすが後輩ちゃん! 頼りになるー!」


後輩「とりあえずもう充分過ぎるくらい付き合った気分なんですけど」

幼馴染「まだまだ! 『正直ニナール』がどれか判るまでいくよ!」

後輩「もう次で当てて下さいよ……」



15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:14:39.71 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「よ…っと」ヒョイパク、モグモグ…ゴクン


後輩「どうです?」

幼馴染「……あは、もっかい言ってみて?」クスッ

後輩「はい? ど、どうです…って」タジ…


幼馴染「可愛い声…鳴かせたくなっちゃう」スッ

後輩「え? ちょ、先ぱ…んっ!?」


幼馴染「んん……はむっ…」チュルッ

後輩「なにしてんですかっ!? やっ、耳は…ダメっ!」ゾクッ

幼馴染「いいの…力抜いて? ほら、蕩けさせてあげる」ツーーーッ

後輩「やだ! どこに手を入れて…! やめて、女同士ですよっ! こんなっ…あぁっ…」ピクンッ


幼馴染「ふふっ…女同士だから解るんじゃない。見ぃつけた、ここを…こうでしょ?」

後輩「うぁっ! だめっ、そこ…あっ…らめえええぇえぇぇぇっ──!!」ビクンビクン



16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:15:21.57 ID:KqFU5H+IO


………


…数分後


幼馴染「ごめん、ほんとに」ツヤツヤ

後輩「うぅ…ぐすっ、お嫁いけない…」


幼馴染「だ、大丈夫! 後輩ちゃんのイキ顔、可愛かったよ!」

後輩「死んじゃえっ! もう帰りますっ!」

幼馴染「待って! お願い、まだみっつもあるんだよ!」

後輩「うぅ…やだなぁ…」

幼馴染「次で当てる! 次で当てるからっ!」



17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:15:54.99 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「よし、いくよ!」パクッ、モグモグ…ゴクッ

後輩(もう何も言わないでおこう…)


幼馴染「………」

後輩「………」

幼馴染「………」チッ

後輩「?」


幼馴染「…なんか言う事ないわけ?」ギロッ

後輩「ええぇ…」ガクッ



18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:16:30.36 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「腹立つわー、そもそもなんでこんな散財しなきゃいけないのよ」

後輩「…知りませんよぅ」

幼馴染「はぁ!? ここまで乗りかかっといて、そんな冷たい事言うんだ!?」バァンッ

後輩「ひっ…!?」ビクゥッ


幼馴染「散々私の指で喘いでおいて今さら他人事! 後輩ちゃん、そういうコだっけ!?」キッ

後輩「ち、違いますぅ! そんなつもりじゃ…!」グスン

幼馴染「じゃあ解るでしょ! 悪いのは誰よ!?」


後輩「それは、先ぱ…」

幼馴染「あぁ?」ビキッ


後輩「ひいぃっ…男さんですぅっ──!」



19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:17:06.48 ID:KqFU5H+IO


………


…数分後


後輩「もう帰る! 私ほんとに帰ります!」グスンッ

幼馴染「ごめん! ほんとごめん、薬のせいなのっ!」


後輩「うぅ…めっちゃ怖かった、先輩のアホぉ…」フルフル

幼馴染「と、とりあえず印書いて、ね?」アワワワ…

後輩「あとふたつ…はぁ」キュッキュッ

幼馴染「次で当てる! 2分の1だもん、当たるから!」



20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:17:39.91 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「こっちだっ!」パクッ、モグモグ…ゴクン

後輩(もう、遠巻きに見とけばいいんじゃないかなー)ソーーーッ


幼馴染「…どこに行くの?」

後輩「は?」

幼馴染「私を独りにするの…?」ポロッ

後輩「な、なんで泣いて…」


幼馴染「お願い! 独りにしないで…見捨てないでっ!」ガバッ

後輩「ぎゃーーー!」



21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:18:20.38 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「どうせ私なんか、18年も一緒にいる男と恋人関係にさえなれないんだよ…」エグッ…エグッ…

後輩「そんなことないですって! そうなるために今、頑張ってるんでしょ!? 主に私がだけど!」アセアセ


幼馴染「そりゃあね、昔は男だって『大きくなったら結婚する!』とか言ってくれたの」

後輩「はいはい、そうでしょうとも!」

幼馴染「でも、そんなの子供の浅はかな口約束だよね…」

後輩「あの、そんなに深刻に考えなくても…」


幼馴染「それでも私は、それを信じて……うわああああぁあぁぁんっ!」

後輩「これ『悲シクナール』か……もうやだ…」ハァ…



22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:18:54.00 ID:KqFU5H+IO


………


…数分後


幼馴染「あー、なんか泣いてスッキリしたー」ニパーッ

後輩「私が泣いていいですかねぇ…」フルフル…

幼馴染「でもおかげで判ったよ! この一つが正直になれる薬だね!」


後輩「よく外しに外したもんですよ。はぁ…じゃあ頑張って下さい、私は帰りますね──」スッ…

幼馴染「──待って」ガシッ


後輩「放して下さい」ニコッ

幼馴染「放しません」ニコッ



23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:19:37.82 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「お願い、この正直になれる薬にどんな効果があるか不安なの!」

後輩「だから正直になる効果ですって! 帰ります!」グイッ

幼馴染「やだっ! だって男が正直になった結果『別に好きじゃないし』って言ったらどうするの!?」ギュッ

後輩「そんなの知りませんよ! 私が居たって変わらないじゃないですか!」


幼馴染「この薬のチョコも食べてみるから! お願い、それだけ付き合って!」

後輩「あんなに自信満々に『男さんは自分が好き』とか言っといて、情けないですよ!」

幼馴染「正直っていうのが素直で優しい感じなのか、思った事をバッサリ言うようになるのか見極めて欲しいんだよ!」

後輩「もしバッサリ言う方だったら、渡すのやめるんでしょう!? これだけ苦労したのにっ! 当たって砕けて下さい!」プイッ


幼馴染「そんな事言わないでっ! ね? 素直になる薬なら今までみたいな事にはならないって!」

後輩「放して下さい!帰るううぅうぅぅ!」ジタバタ



24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:20:11.58 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「ええい、捕まえたまま食べちゃう!」ヒョイパクッ

後輩「もうっ! 嫌ですってば……」


…パッ、ドサッ!

後輩「きゃっ! 急に放すのも──」


幼馴染「──ごめん、大丈夫? 後輩ちゃん、どこも打ってない?」

後輩「くっ…しまった、食べたんですね」チッ

幼馴染「……後輩ちゃんが嫌がるのも無理ないよね。今日はいっぱい迷惑かけてごめんなさい」ペコッ

後輩「そ、そうですよ! あんなヤラしい事まで…!」



25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:20:47.05 ID:KqFU5H+IO


幼馴染「うん……でもありがとうね。おかげで素直になる薬も判ったし──」

後輩「はいはい、何よりでしたねーだっ」

幼馴染「──後輩ちゃんが大事な大事な友達だって事も再確認できたよ。今日だけじゃなく、いつもありがとう」ニコッ

後輩「うっ?」ドキッ


幼馴染「今日のお礼はきっとするから。気をつけて帰ってね、見送れなくてごめんなさい」

後輩「なんか調子狂うなぁ……素直になっちゃって。見送りできないって、これからどうするつもりなんです?」

幼馴染「男の部屋に行くわ、早くチョコを渡したいから」

後輩「あの、それは今の薬の効き目が切れてから……」


幼馴染「私、早く男の顔が見たい。男の事が大好きなの。だから行ってきます」クルッ

後輩「いや、そうじゃなく! ダメですよ……って、もう窓開けようとしてるしっ」アワワワ…



26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:21:23.01 ID:KqFU5H+IO


カラカラカラッ、コンコン…

幼馴染「男っ! 入るね!」


後輩「先輩っ! 今のまま会ったら…!!」

ガラッ…ヒョイッ

幼馴染「男っ──!」トンッ、タタタッ

男「お? どした、急に?」キョトン


幼馴染「──大好きっ!」ガバッ!ギューーッ!

後輩「あーぁ……」


男「うわっ!! えっ!? なに、どしたの!?」

幼馴染「私、ずっと男の事が好きだった! ずっとこうしたかったんだよ!」ニコッ

男「いや、あの、嬉しいけど…! こ…後輩さん、なにかあったの?」



27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:21:57.53 ID:KqFU5H+IO


後輩「あんだけ苦労させといて、計画総倒れとか……」プルプル


幼馴染「やっと自分に正直になれたんだよ。男ももっと正直になってくれる?」

男「えっ…急には恥ずかしいんだけど…」ゴニョゴニョ

幼馴染「後輩ちゃん、チョコとってくれる? 私、一秒でも男とくっついてたいの」


後輩「バッカみたい」ハァ…


幼馴染「頭文字『正』の奴ね!」

後輩「……はい『セイ』のチョコ、どーぞ」ポイッ

幼馴染「ありがとう! 男、これバレンタインのチョコ!」

男「う、うん…ありがとう。いただきます」ガサガサ


幼馴染「後輩ちゃん、気をつけて帰ってね!」フリフリフリ

後輩「はいはい、どーも」カラカラカラ…ピシャッ



28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/10(火) 19:22:32.58 ID:KqFU5H+IO


後輩「はぁ……疲れた…帰ろ…」ガックリ


チラッ……

後輩「……ま、箱の中の瓶だけ正しい配置に直しといてあげましょうかね」

後輩「一番右が怒リクルエール、次がクドクナール、真ん中が悲シクナール……」カチャカチャ


後輩「頭文字を書けって言ったのも『セイ』のチョコを取ってくれって言ったのも先輩ですからね」ヒョイ


後輩「一番左が『ショウ』直ニナール、左から二番目が──」コトッ

後輩「──『性』的ニハジケール……っと、これでオッケー」パタンッ


後輩「……ごゆっくり」クスッ



【おわり】


.

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2015/02/10(火) 22:48:44|
  2. 男・幼馴染SS
  3. | コメント:6

恋のクロスカウンター2(原題/男「幅50cmの」幼馴染「天の川」)

※ホワイトデーネタの恋のクロスカウンターとは全く関係ありません


1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:47:56 ID:5Loqt.QE


幼馴染「──あれ?」

男「お?」


幼馴染「な、なんで男がいるわけ? つけてきたの?」アセアセ

男「そんなバカな。互いの家から一番近い百均なんだから、たまたま会う事もあるだろ」

幼馴染「まあ、そうだね。それで? なにか買い物?」


男「ん? ああ…ちょっとな」ササッ

幼馴染「見えたってば、手に持ってたの折り紙だよね」

男「いいだろ、別に」



2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:48:44 ID:5Loqt.QE


幼馴染「高校生にもなったオトコの人が百均で折り紙…ねぇ」クスッ

男「そういうお前は何を買いにきたんだよ」

幼馴染「べっつにー、乾電池買うついでにブラブラしてるだけですが」


男「あっそ、んじゃ…」

幼馴染「あれー? 隣り同士なのに『一緒に帰ろう』とか言わないわけ?」

男「なんでだよ、お前まだ買い物済んでなさそうだもん」


幼馴染「いいけどね、そんなじゃモテないぞ」

男「うるせーし、もういい帰る」

幼馴染「ふーん…」



3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:49:14 ID:5Loqt.QE


幼馴染(…本当に帰っちゃった)

幼馴染(まあいいや、男がいたら自分の買い物もしにくいし)

幼馴染(ええと…文房具とかの方かな?)キョロキョロ

幼馴染(文房具どこだろ)

幼馴染(訊いた方が早いか…)


幼馴染「あ…すみません、店員さん」

店員「はい、いらっしゃいませ」

幼馴染「あの…折り紙、どこにありますか──?」



4 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:49:48 ID:5Loqt.QE


………



男(まさか幼馴染に会うとはな)

男(まあいいや、折り紙は部屋に置いといて…っと)ポイッ

男(さて、家の裏山だな)


男「オカーン、木を切るノコあったっけー?」

母「はぁ? あんた何か事件でも起こすんじゃないだろうね?」

男「こんな善良な息子捕まえて何をぬかすか」

母「どの口が言ってるの、あんまり面白くないわよ。ノコなら物置の棚にあったでしょ──」



5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:50:44 ID:5Loqt.QE


男(──ノコもあったし、裏山…そうそうこの階段脇が笹林に…)

男「うっ…!?」コソコソッ


幼馴染「んしょっ……よっ…と」ギコギコ


男(なんであいつまで笹切ってんだ、くっそ…早く帰れよ)


幼馴染「…ふぅ、これでいいかな…」バサッ

幼馴染(このくらいじゃないと、屋根につっかえちゃいそうだもんね)

幼馴染(よしっ、帰って立てよう)ズルズル…


男(…行ったか、やれやれ)フゥ…



6 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:51:25 ID:5Loqt.QE


………



幼母「──あんた、ちゃんと階段掃除しときなさいよっ!?」

幼馴染「解ったってば!」

幼母「全く…落ち葉だらけにして!」バタンッ


幼馴染(うるさいなぁ…そのくらい目を瞑って協力してよ)

幼馴染「…娘の恋路なんだからさ」

幼馴染(さて…ベランダに取り付けなきゃ)ガサガサ


カラカラカラッ…



7 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:51:57 ID:5Loqt.QE


幼馴染「えっ」

男「えっ」


幼馴染(ちょっ…!? なんで男がベランダに出て…!)

幼馴染(っていうか、男も笹を…!?)


幼馴染「お、男…何してんのよ」

男「うるせーな、七夕なんだし自分ちのベランダに笹立てるくらいいいだろ」ゴソゴソ…

幼馴染「冗談じゃないわよ、枝が半分くらいこっちに出てるじゃない」

男「今夜だけだって」



8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:53:31 ID:5Loqt.QE


幼馴染「私だって笹立てようとしてたんだから、男は反対の角にしてよ!」

男「はぁ? やだよ、反対はお互いの家の屋根が被っててほとんど空が見えないじゃん。お前があっちにしろよ」

幼馴染「だから言ったのよ、私だって嫌だもん」ガサッ


男「あっ! お前、無理矢理立てんなよ、ほとんど笹同士が被ってんじゃねーか!」

幼馴染「嫌だったらあっちに行きなさいってば」ベー


男「くっそ、知らね。だだ被りにしてやる」

幼馴染「強情だなぁ…」チッ

男「俺の方の笹、勝手に位置変えてたら怒るからな」カラカラッ…

幼馴染「しないよ、そんな事!」

男「ならいいけどっ」ピシャッ



9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:54:33 ID:5Loqt.QE


………



男(よし…笹は二本被ってうるさい感じだけど、あれなら何とか空から見えるだろ)


男「あとは…」ピラッ

男(…折り紙を切って)チョキチョキ

男(紐をつけて…)シュルッ…キュッ

男(マジック…いや、筆ペンのがいいか)キュポッ


男「…で、願い事だ」ハァ…



10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:55:17 ID:5Loqt.QE


男(どうすっかな…)

男(昔みたいに幼馴染と仲良くなれますように…?)

男(いや、回りくどい)


男「違うだろ、解ってるくせに…!」


男(なんでアイツ自身が見るわけでもない短冊でまで素直になれねえんだ)スッ…

男(まじないの願い事くらい──)サラサラッ


『幼馴染に告白できますように』


男(──このくらい、ハッキリ書いたっていいだろ)



11 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:56:06 ID:5Loqt.QE


男(もう薄暗いな…そろそろ吊るしても目立たないんじゃないか)


カラカラカラッ…


男「ん?」

幼馴染「あれ?」


男(ちっきしょ…幼馴染もちょうど短冊つけようとしてやがる)チッ


幼馴染「何て書いたの」

男「えっ、言えるわけねえだろ」ドキッ

幼馴染「…けち」

男「んじゃ、お前はなんて書いたんだよ」

幼馴染「お、教えない!」ビクッ

男「じゃあお前も訊くな」



12 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:56:52 ID:5Loqt.QE


幼馴染「手が届くからって勝手に見ないでよ?」

男「そっちこそ」


幼馴染「むぅ…見られたら嫌だから、半分に折っとこ」

男「んじゃ俺も」

幼馴染「見ないよ!」

男「俺だって見ねえよ!」


…ゴソゴソ、キュッ


男&幼馴染(これでよし…っと)



13 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:57:26 ID:5Loqt.QE


男「はぁ…」

幼馴染「…何よ、溜め息なんかついて」


男(だめだよなぁ…なんでこんな機会なのに『せっかくなら七夕飾りも一緒にしよう』とか言えないんだ)

幼馴染(…短冊に『もっと素直に男と話せるようになりたい』って書いたばっかりなんだけどな)

男(互いのベランダの距離、僅か50cmってとこか…心の距離はもっともっと遠いけど)

幼馴染(たったひと跨ぎの天の川なのになぁ)


男「何でもないよ。じゃ…願い事、叶うといいな」カラカラッ


幼馴染(…まだ薄暗い程度だし、彦星も織姫も見えない)

幼馴染(願いは届いてもないけど──)


幼馴染「──あの、男…っ」



14 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:57:59 ID:5Loqt.QE


男「…ん?」

幼馴染(短冊の願い…自分で引き寄せなきゃ)

男「どうした?」

幼馴染「なんか…久しぶりにけっこう話したし…」

男「…うん」


幼馴染「あの…嫌ならいいんだけど……」

男「……?」

幼馴染「久々ついでに…来る?」

男「え?」

幼馴染「その…私の部屋──」



15 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:58:51 ID:5Loqt.QE


男(──まじかよ、どうする!? いや、どうするじゃねえよ!)

幼馴染「………」モジモジ

男「そりゃ、どういう風の吹きまわしなんだ」

幼馴染「……!」ビクッ

男(違う、ばかやろ…こんなチャンスを!)


幼馴染「だ、だよね…嫌ならいいってば」アセアセ

男(言え! 行くって! 逃す手があるか!)

幼馴染「ごめん、変な事言って」

男「いや…お邪魔……する」

幼馴染「えっ」



16 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 22:59:36 ID:5Loqt.QE


男「た、七夕だしな…天の川を渡ってみるのもいいかも、なんて…」

幼馴染「何よ、自分を彦星に例えるとかいい度胸してるじゃない」


男「そういう意味じゃねえよ!」

幼馴染「じゃ、どういう意味よ!」

男「そりゃ…ええと…」


幼馴染「ごめん、答えなくていいっ……どう…する…?」

男「い…行くって」

幼馴染「じゃあ、どうぞ」ドキドキ

男「うん…」ドキドキ



17 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:00:16 ID:5Loqt.QE


カラカラカラッ…

…ピタッ


男(…うわ、なんかこの部屋いい匂い)


幼馴染「ちょっと、あんまりジロジロ見回さないでくれる」

男「招き入れといてそんな事言うなって……仕方ないだろ、久しぶり過ぎるんだよ」

幼馴染「…確かにね、そうかも。座らないの?」

男「お、おう」ギクシャク


幼馴染「何か飲む?」

男「何でもいいから、是非」

幼馴染「ん、ちょっと待ってて」スッ…

男(…緊張で喉がカラカラです)



18 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:01:07 ID:5Loqt.QE


男(いつぶりかな…中学の一年くらいの頃以来…か)

男(来なくなって三年も経ったんだな)

男(…すげえ、女の子らしい部屋になったもんだ)


『──え? 何、お前ら付き合ってんの?』

『違うって、隣同士なだけだし!』

『そ、そうだよ! 誰が男なんかと!』


男(小学校の頃はあんまり性別なんて気にしてもいなかったんだ)

男(…いや、周りがそうだったから気にしてないふりをしてた)

男(いつも一緒にいたから、中学に上がってそれを冷やかされて…急に恥ずかしくなって)

男(きっとあいつも同じだったはず──)



19 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:01:56 ID:5Loqt.QE


幼馴染「──お待たせ、アイスティーで良かった?」コトッ

男「うん」


幼馴染「牛乳も持ってきたけど、ミルクティーにする?」

男「いや、ストレートでいい」

幼馴染「ん」


男「………」ゴキュゴキュ

幼馴染「………」コクンッ

男「………」プハ

幼馴染「………」フゥ


男&幼馴染(どうすればいいの、これ)



20 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:02:40 ID:5Loqt.QE


幼馴染「…しかし、意外だよね」

男「何が?」

幼馴染「男が七夕に願い事するなんてさ」


男「お前もだろ」

幼馴染「女の子はそもそも占いとか、おまじないとか好きなものだから」

男「うっ…」


幼馴染「…何か、特別に叶って欲しい願いでもあったの?」

男「……まあ…な」

幼馴染「あ、あははっ…もしかして恋愛の事だったりして!」



21 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:03:15 ID:5Loqt.QE


男「………」

幼馴染「えっ」

男「えっ?」


幼馴染「まま…まさか、当たっちゃった?」

男「言わないってば」

幼馴染「…そっか」


男(言わないじゃねえだろ……短冊になんて書いたんだ、告白しろよ…)ガックリ

幼馴染(これは…たぶん本当にそうなんだな…)ガックリ



22 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:04:03 ID:5Loqt.QE


幼馴染(…好きな娘、いるのかなぁ)

男(そういう発想が出るって事は、こいつの短冊にもそんな願い事が書いてあるのかな…)


幼馴染「…もう、高校生だもんね」

男「ん?」

幼馴染「恋もして当たり前…だよね」

男「そう…だな」


幼馴染「中学の時って半端だったよね、恋とか関係ない子供みたいで……でも口にはしなくてもみんな興味は深々で」

男「特に男子はそうだったかも」

幼馴染「女子だって同じだよ」



23 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:04:52 ID:5Loqt.QE


幼馴染「きっとみんな好きな人はいたりするのに恥ずかしくって。言っちゃったら、きっとからかわれるし」

男「あー、やっぱそんなもんか…」

幼馴染「うん…だから、逃がしちゃったりもするんだよ」

男「…かもな」

幼馴染(私みたいにね…)

男(俺みたいにか…)


幼馴染「………」コクンッ

男「………」ゴキュッ

幼馴染「………」フゥ…

男「………」プハ



24 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:05:41 ID:5Loqt.QE


幼馴染「あはは…ゲームでもしよっか」ギクシャク

男「おう、しようしよう」アセアセ

幼馴染「古いのしかないけど…Wiiスポーツリゾートとかでいいよね?」

男(なんでもいい、空気が変われば)


──スタート!
ガコッ!ガキィンッ!


幼馴染「わわっ、落ちる! ちょっと手加減してよー!」

男「手加減って、俺これほとんどやったことねえぞ」

幼馴染「チャンバラ苦手なんだよー、あわわっ!」



25 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:06:33 ID:5Loqt.QE


男「んじゃ、飛行機の風船割りしようぜ」

幼馴染「あれっ!? なんでこれ下に行くの!?」

男「リモコン上に向けないと、ほーら後ろとったぜ」ズダダダダッ

幼馴染「うわあああ、酷いよー!」


男「今度はマウンテンバイクレースな」

幼馴染「これはよくやったんだー」

男「おらおら!」

幼馴染「ふわ…待って! 手がだるい!」

男「じゃあ、待つ」ピタッ

幼馴染「ずるい! そこ下り坂じゃないの!」ムキーッ



26 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:07:07 ID:5Loqt.QE


幼馴染「なんかちっとも勝てない」

男「やりこんでるんじゃないのかよ」

幼馴染「…そんなでもないよ」

男「なんで、自分のゲームだろ?」


幼馴染「うん…でも買ってじきに男が部屋に来なくなっちゃったからね…しなくなったんだ」

男「…そっか」


幼馴染「だけど、勝てなくても楽しいな」

男「なら、いいけど」

幼馴染「…懐かしいね、こういうの」



27 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:07:53 ID:5Loqt.QE


幼馴染「私達が疎遠にならなかったら、今もこんな毎日だったのかな」

男「…そうかもな」


幼馴染「クラスメイトに『お前ら、付き合ってんの?』って訊かれて…覚えてる?」

男「覚えてるよ」

幼馴染「私、あの時…すごく恥ずかしくなって」

男「うん」


幼馴染「男もそれ以降、全然話しかけてくれなくなったし」

男「お互いにだろ」

幼馴染「そうだけど、でもからかってきたのは男の友達だったじゃない。私…男に気を遣ったんだよ」

男「そりゃ悪かったな」



28 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:08:27 ID:5Loqt.QE


幼馴染「それでも周りは二年生や三年生にもなると、中にはクラスメイトと付き合っちゃう人もいたし」

男「あー、いたな……◯山と□岡とか」

幼馴染「そうそう、△田くんと▽森さんもだったんだよ?」

男「え、そうだったのか?」

幼馴染「そうだよ。それから私達をからかってきた◯下くんも、クラスは違うけど□藤さんとコッソリ付き合ってたって」

男「まじかよ、あんにゃろ」


幼馴染「……私達は、戻れなかったのにね」ボソッ

男「…そうだな」

幼馴染(高校に入って、周りがすっかり恋の花を咲かせるようになっても)

男(変に意地張るのが癖になっちゃってたんだよな)



29 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:09:30 ID:5Loqt.QE


幼馴染(……だめかな、これは)

男(なんだこの、付き合ってもないのに別れた後みたいな思い出話は…告白とか今更感ありすぎだろ)

幼馴染(いっそ隣同士じゃなかったら、当たって砕ける事もできるのになあ)

男(告白してダメだったら、もう顔が合わせ辛いぞ…)


幼馴染(いつも通り──)ゴクンッ

男(──憎まれ口叩いて終わり、それでいいか)フゥ…


…コトンッ


幼馴染「…で、短冊の願いは訊かないけど、誰が好きなのかしら」

男「あ? なんで言わなきゃいけねーんだよ」



30 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:10:05 ID:5Loqt.QE


幼馴染「部屋に招待したんだから、そのくらいのネタ明かしなさいよ」

男「やなこった、誰が言うか」


幼馴染「私の知ってる娘?」

男「さあねー」

幼馴染「同じクラス?」

男「俺は好きな娘がいるとさえ言ってないぜ?」


幼馴染「じゃあ、いないの?」イラッ

男「いないとも言ってないだろ」イラッ

幼馴染「教えなさいよ」

男「嫌だってば」



31 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:10:37 ID:5Loqt.QE


幼馴染(…いっそ教えてよ、知ってる娘なら諦めもつくから)

男(俺が話したら、こいつも言うのかな…仲のいい誰かだったりしたらキツイぜ…)


幼馴染「オトコらしくないよ?」

男「一貫して『言わない』って守ってるんだ、オトコらしいだろ?」

幼馴染「全然」


男(…もう外は真っ暗だけど、願いが届くもなにも無かったな)

幼馴染(これじゃ願掛けとか、意味ないじゃない…馬鹿みたい)



32 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:11:09 ID:5Loqt.QE


男「結局、久しぶりに部屋に来てもいつも通りなのな」

幼馴染「は?」

男「高校入ってからまた時々話すようにはなったけど、お前いつもツンツンしてるもん」

幼馴染「男だってそうじゃない」


男「これじゃ疎遠にならなくても、いずれ同じだったな」

幼馴染「……っ…!」カチン


男「この歳ならもう少しは──」

幼馴染「──なんでそんな事言うのよ!」



33 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:11:44 ID:5Loqt.QE


男「…なに大きな声出してんだよ」

幼馴染「私達がこんな風になったのは、あの時からかわれて疎遠になったからだよ! そうじゃなかったら…!」


男「お前、家の人いるんだろ? 俺が来てるの知らないんじゃ…」

幼馴染「関係ないよっ! 男がベランダからウチに来るのは、前なら当たり前の事だったじゃない!」

男「小学生の頃と今じゃ違うだろ? いきなり大声で喧嘩なんかしてたら、なんて思われるか」


幼馴染「私だって喧嘩なんかしたくなかったよ! せっかく久しぶりに普通に話せたのに!」

男「何が『せっかく』だよ! 俺と話せるかどうかなんて、今更どうでもいい事じゃないのかよ!」

幼馴染「そうだよね! 男はそうなんだよね! いいよ、それでっ!」

男「わけわかんねえよ! それでいいなら、なんで怒ってんだ!」



34 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:12:26 ID:5Loqt.QE


幼馴染「もういい! 帰ってよ!」

男「言われなくても帰らあ、どーもお邪魔しました!」

幼馴染「どういたしましてっ!」


カラカラカラッ…


男「……じゃあな」

幼馴染「………」


…ゴソゴソ、スタッ


男(…笹、もういらねーな)

幼馴染(短冊…片付けよう)



35 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:13:26 ID:5Loqt.QE


…ガサッ、ガサガサッ


男「なにやってんだよ」

幼馴染「そっちこそ」

男「もう笹、外そうと思ってよ。意味ないし」

幼馴染「私もだよ、ほっといて」ゴソッ

男「あっそ」ガサッ


幼馴染「じゃあね…私も言っとくよ、願いが叶うといいねっ!」ベー

男「…もう叶わねーよ、おやすみ」ケッ


カラカラ…ピシャッ!



36 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:14:17 ID:5Loqt.QE


………



男「………」ハァ

男「なんだこれ、やり過ぎたな…」

男「元より悪くなってんじゃねーかよ、馬鹿だな俺…」アハハ…


男(…ま、同じ事か)

男(たぶんあいつには好きな奴がいるんだ)

男(いっそ、これで吹っ切れた……か?)


男(…笹、捨てなきゃな──)


男「──ん?」



37 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:14:55 ID:5Loqt.QE


………



幼馴染「ばっかみたいっ」グスッ

幼馴染「何が七夕の願いよ…素直になるなんて、自分が努力しなきゃ叶うわけないじゃない」

幼馴染「でも…素直になったって」


幼馴染(男…きっと、短冊には好きな人の事についてのお願いを書いてたんだ)

幼馴染(だから、一緒だよ…)

幼馴染(三年間…長過ぎたんだよ)


幼馴染(…階段、落ち葉を掃き掃除しなきゃ──)


幼馴染「──あれ?」



38 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:15:37 ID:5Loqt.QE


男「おい、嘘だろ」

… … …

幼馴染「ちょっと……えっ? …えっ!?」

… … …

男「なんで、短冊の折り紙…赤色なんだよ!」

… … …

幼馴染「この水色の…男の短冊! 笹が重なってたから…!」

… … …

男&幼馴染「結ぶ枝を間違えたんだ…」


男&幼馴染「………」ゴクリ


男&幼馴染(…読んじゃえ)ピラッ


男&幼馴染「えっ」



【おわり】



39 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:16:40 ID:0AcL3Xk6




大事な事なのでもう一回言う

乙!



40 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:21:28 ID:qPv4gyFg


1分後を想像してニヤニヤしてしまうな

乙でした!



41 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:35:35 ID:V7c0Fb4w


おつ
ほっこりしたよ



42 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:48:16 ID:6zYj40nY



なんかいいねこういうの



43 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:53:20 ID:rkxHi6Iw


ほー
おつ



44 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:54:15 ID:XMMoB7l.


おつおつ
予想できたオチとはいえニヤニヤが止まらん



45 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/07(月) 23:58:17 ID:51Hxm4U.


50cmの天の川に、2人が自ら笹の渡り橋をかけたわけか
笹のクロスカウンターってところかな
おつ



46 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/07/08(火) 01:07:48 ID:eGr5YdgI


七夕ー おつかれさんっしたーーーー!!!!





.

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2014/07/07(月) 23:36:08|
  2. 男・幼馴染SS
  3. | コメント:4

Search and Destroy.(原題/男「お前専用の執事?」幼馴染「そう」)


このSSは立て逃げスレを乗っ取ったもので、かなりいい加減なノリで書いています。
肩の力を抜いてお楽しみ下さい。




1 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/17(日) 17:02:00 ID:SR1KZSas


男「確かに宿題手伝う代わりに何でもするといったが・・・・」

幼「じゃあいいでしょ」


男「でも俺が執事をやったところで、お前は嬉しいのか?」

幼「別にお手伝いさんが欲しかっただけだしっ」



あとは任せた!


2 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/17(日) 17:24:04 ID:ogBA5J6w


期待



3 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/22(金) 11:09:53 ID:PIyNj4YE


続き続き

支援




4 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/29(金) 23:02:33 ID:gMsY8lmc [1/3]


男「なら最初から、執事じゃなくお手伝いさんって言えよ」

幼馴染「なんかお手伝いさんって言うと女の人っぽいじゃない?」

男「あー、まあ…そうかな?」


幼馴染「で、やってくれるの?」

男「…何でもって言っちゃったしな。ただ、どの位の期間だ?今日だけか?」

幼馴染「私が宿題を手伝う限り、ずっとに決まってるじゃない。嫌ならその日は自分だけで宿題やればいいのよ?」

男「なるほど、一日ずつのギブ&テイクか…妥当…なのかな?」


幼馴染「とりあえず今日はもう宿題手伝ったんだから、拒否権は無いよね。さあて…どうして貰おうかしら」

男「しゃーねえ、何なりと言えよ」



5 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/29(金) 23:10:42 ID:gMsY8lmc [2/3]


幼馴染「そうね…とりあえず暫く机に向かってたから、肩が凝ったなあ…?」

男「へいへい…揉みましょーとも」


幼馴染「ストップ!…そんな執事、いないでしょ?」


男「あん?」

幼馴染「執事って、どんな家庭でどんな人に従うイメージ?」

男「そりゃ…ハンパない金持ちの家で、お嬢様の世話をする感じだろ」

幼馴染「解ってるんじゃない。じゃあテイク2ね!」


男「やれやれ…」

幼馴染「あー、肩が凝ったなあ…?」

男「…よろしければマッサージをさせて頂きましょうか……お嬢様…」

幼馴染「あら、気が利くわね。じゃあ少しお願いできるかしら…」



6 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/29(金) 23:33:35 ID:gMsY8lmc [3/3]


男「…いかがでしょうか、お嬢様」モミモミ

幼馴染「いい感じね、でももう少し強くてもいいわ」

男「承知いたしました」グイグイ


幼馴染(…これは……いいわ…)

幼馴染(…男が私をお姫様扱いしてくれてる!…癖になりそう!)


男「痛ければお教え下さい…お嬢様」グイグイ


幼馴染(どこまで言う事をきいてくれるのかな……)

男「………」モミモミ


幼馴染「あ、あの…横になるから背中もお願いできるかしら…?」

男「…承知いたしました。何なりとお申し付け下さい、お嬢様」


幼馴染(やばいやばい!キュンキュンしちゃうっ!)



こうですかわかりません



7 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/29(金) 23:38:12 ID:lpdNpRw.


3レスも書いといてわかりませんはないだろ




8 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/30(土) 00:02:15 ID:wU22avDY [1/8]


男(えーと、背中をマッサージしてるだけなんだけど…)グッグッ


幼馴染「…んっ、…ぅ…」

男(…それなりに、エロい)グイグイ


幼馴染「…もう少し、下を」

男「承知いたしました」


男(ここ背中じゃない!ほぼ、尻だろ…!)


幼馴染「あっ…!ま、待って…!」ピクッ

男「…はい、お嬢様」


幼馴染(やばかった…少し感じた…)ドキドキ


幼馴染「マッサージはもういいわ。えーと…温かい飲み物を頂けるかしら?」

男「番茶でよろしいでしょうか」


幼馴染「…もうちょっとお嬢様っぽい飲み物、無いの?」

男「お嬢様っぽい飲み物って何だよ?ココアか紅茶くらいしか無いぞ。お前、コーヒー飲まねーもんな」


幼馴染「素に戻ってるわよ、執事さん?…ココアでいいわ」

男「…ちぇ、承知いたしました」



9 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/30(土) 12:31:17 ID:t9Z4SmcU


男「お待たせしました…どうぞ」カチャッ

幼馴染「ありがとう、執事さん」


男「…あのさ」

幼馴染「ん?」

男「これ、何か指示を出されてる時以外も執事らしくしてなきゃダメか?」


幼馴染「んー、まあ…その方が嬉しいかな?」

男「欲しかったのはお手伝いさんじゃねーのかよ」

幼馴染「でももう執事って事にしちゃったし、その方向でよろしくー」


男(面倒くせえ…)


幼馴染「それと『執事さん』って言い方も変だから、私は普通に『男』って呼ぶよ。私の事は『お嬢様』か『幼馴染お嬢様』ね?」

男「幼馴染お嬢様なんて長過ぎんだろ。…もう、お嬢様でいいや」


幼馴染「さあ…執事らしくして頂戴、男…?」

男「…かしこまりました、お嬢様」ハァ…



10 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/11/30(土) 12:39:09 ID:.aO4BKGw


……………
………


…翌朝


男(昨日は散々こき使われたなあ、今日は宿題、一人でやろ…)


幼馴染「おっはよーう」

男「おー、おはよ。行くかぁ…」

幼馴染「ノンノン」チッチッ


男「あ?」

幼馴染「執事でしょ?」


男「ざけんな、昨日やっただろ」

幼馴染「もう、今日の宿題を自分一人でやるまでは有効に決まってるじゃん」

男「まじかよ…学校でもか」

幼馴染「当然です」


幼馴染(学校で男に寄りつく悪い虫に、この関係を見せつけてやらなきゃ!)


幼馴染「さあ、行くわよ」

男「…はい、お嬢様…」



11 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 12:48:44 ID:9VwhVT0c


……………
………


…教室


幼馴染「みんな、おはよー」

幼友「あ、おはよー幼馴染ちゃん…と男君」

男「おう、おはよ」

幼馴染「違います。自分の友達にはともかくとして、幼友ちゃんは私の友人よ?」

男「…オハヨウゴザイマス」


幼友「ど、どうしちゃったの?なんか幼馴染ちゃんのカバン持ってるし…」

幼馴染「男は望んで私の一日執事として仕える事になったの」

男「望んでねぇ…」ボソッ


幼馴染「何か言ったかしら?」

男「いいえ、お嬢様」


幼友「ほえぇ…いいなぁ」

幼馴染「えへへー」



12 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 12:50:32 ID:SKMQJHBM [1/2]


支援 いいな




14 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 13:04:16 ID:opBsMlM6


男友「…聞いたぜ、一日執事だって?」

男「宿題手伝ってもらった引き換えなんだけどさ…昨夜だけだと思ってたんだけどなあ」

男友「いいじゃん、お遊びだろ?イメージプレイだと思って楽しんじゃえよ」


男「ばっかやろ、人の身だと思って」

男友「お?じゃあ俺が代わろうか?」

男「……断る」


男(腹立つけど、それは嫌だ)

男友「へっへーん、そーだろそーだろ」ニヤニヤ


幼馴染「男ー、ちょっと来なさーい」


男友「お嬢様がお呼びだぜ?早く行かないとエロいお仕置きされるぞ?」

男「からかうなよ…」


幼馴染「男ー?」

男「はいはい…ただいま参りますよー」



15 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 15:45:53 ID:IuSAqJ.c [1/4]


……………
………


…昼休み


幼馴染「男、一緒にお昼食べるわよ」


男「え、おま…お嬢様はいつも通り学食で食べるのでは?」

幼馴染「そうよ?男も付き合いなさい」

男「…パン代くらいしか持ってない…」


幼馴染「情けないわねー。いいの、執事の食事は仕える家で出されるものでしょ。…今日は奢ったげる」

男「まじ…本当ですか、お嬢様!喜んでお供致しますっ!」キラーン


男友「あれ?パン買いに行かねーの?」

男「うるさい下賤の者め、私はお嬢様につき従うまでだ!」

男友「調子のいい奴だなー」ケラケラ


幼馴染「行くよー」

男「はい、お嬢様!」ヒャッホーイ



16 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 15:47:07 ID:IuSAqJ.c [2/4]


……………
………


…学食


幼友「ね?本当に男君、執事さんになっちゃってるのよ」


モブ女A「すごい、羨ましい…憧れるわ…」

モブ女B「男君、今日の宿題は私がやるよ!ね、そうしよう!」

モブ女C「宿題を人にさせるのも、それを弱みに人につけこむのも褒められた事じゃないわ。…男君、必要なら教えてあげるのに」


幼馴染「おぉっと、引き抜きはご遠慮下さいねー」フフン

幼馴染(…そもそも貴女達に見せつけるのが目的なんだから)


男「私はカツ丼…じゃなかったお嬢様に雇われた身、主はただ一人でございます」モグモグ

幼馴染「解ってるじゃない、さすが私の執事ね!」


ABC「ぐぬぬ…」



17 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 15:47:58 ID:IuSAqJ.c [3/4]


……………
………


…放課後


幼馴染「男、買い物に付き合って」

男「え、帰って宿題…」

幼馴染「私の命令、きけないのかしら…?」

男「はい、お嬢様…喜んで」


幼馴染「じゃあ最初は雑貨屋さん、次にレンタル屋と本屋さんね!」

男「お、お嬢様は本屋に入ったら長い…」

幼馴染「んー?」ニッコリ

男「…かしこまりました」ゲッソリ


男(ま、カツ丼食ったしな…)



18 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 15:48:51 ID:IuSAqJ.c [4/4]


……………
………


…自宅前


男「もうこんな時間かよ…」

幼馴染「ちょっと立ち読みが過ぎたかな」

男「まあ、俺…私も雑誌を読んでたからいいです。でもこれから宿題か…」


幼馴染「…仕方がないなぁ」ニヤリ

男「へ?」


幼馴染「私が手伝ってあ・げ・る!」

男「ちょ…!?それじゃまた…!」


幼馴染「明日は唐揚げ定食とハンバーグカレーどっちがいいか考えといてね?」

男「…承知いたしました、お嬢様!」

幼馴染「ふふん」



19 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 18:26:44 ID:Cy4rHtmI


……………
………


…金曜日、帰宅途中


男(同じようなやりとりを繰り返し、執事を続けること五日目…)

男(でも明日は土曜日、学校は休みだ!)


幼馴染「また遅くなっちゃったねー。宿題、手伝ってあげなきゃねー」ニコニコ

男「…いいえ、お嬢様」

幼馴染「へ?」


男「明日は学校も休みですので、宿題をする間は充分にあります」ニヤリ


幼馴染「で、でも…今日の内にパパッとやっちゃった方が…!」オロオロ

男「真に残念でありますが……これにて契約終了だっ!世話んなったな、オジョーサマ!」


男(学食のメニューの内、値が張るものはだいたい食ったし!思い残す事は無いぜ!)



20 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 18:35:34 ID:R1YSH9Rg


幼馴染「だ…だめだよ!せっかく楽しかったのに…!」

男「お前は楽しかっただろうがな、俺は…まあ俺も楽しんでたけど。でも、たまには解放されたいし」


幼馴染「じゃ、じゃあまた宿題手伝うから、執事やってくれる…?」

男「んー、考えとく」

幼馴染「やるって言ってよう…」グスン


男「しかし何でそんなに気に入ってんだよ、お嬢様になりたかったのか?」

幼馴染「ううん…どっちかというと、執事って存在に憧れてたの」


男「そりゃまたどうして」

幼馴染「…前に男の部屋で読んだ漫画で、格好良い執事キャラが出てきたから」

男「なんだ、そんな理由か。…まあ深い理由があっても困るけど」



21 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 18:47:31 ID:L6Tc61ko


幼馴染「月曜日は宿題、手伝うからね!絶対だよ!?」

男「なんかおかしくないかそれ。…さて、家に着いた。今日はこれで、バイバイだな」

幼馴染「うぅ…五日間の執事役、ご苦労さまでした…」ペコッ

男「お、おぅ…」


幼馴染「…ばいばい……」トボトボ


男(…あれ?)


男「……おーい、幼馴染」

幼馴染(…!!)


幼馴染「やっぱり宿題、手伝う…!?」クルッ

男「い、いや…あの…おやすみ」

幼馴染「あ…う、うん…おやすみ…」


男(…なんで俺、少し寂しいと思ったんだろ)



22 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 21:07:36 ID:wU22avDY [2/8]


……………
………


…土曜日、午後、近所の川


男(………)

男(…釣れねえな)


男(ずっとアイツにかかりきりだったから、気分転換に一人で釣りにきたけど)

男(アタリすらありゃしねえ)


男(…お嬢様は、どうしてんのかな)


…ピッ


《プルルルル……プルルルル……》

《プツッ…もしもし?》



23 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 21:16:08 ID:wU22avDY [3/8]


男「よう、何してる?」

《…買い物してた、どうしたの?》


男「ん…いや、どうしてるかなと思っただけだ。買い物、どの辺でしてるんだよ」

《…えと、駅の西口…新しいお店できたって聞いたから》

男「西口?…その辺はガラの悪い高校があるから、あんまり一人で行くなよな…」

《うん…でも、もう来ちゃったから》


男「それこそ執事がついて行きゃいいようなもんだろが。…まあ、気をつけろよ?」

《…うん》



24 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 21:17:45 ID:wU22avDY [4/8]


……………
………


…駅の西口


幼馴染(…心配されちゃった)


幼馴染(ちょっと軽率だったかな)

幼馴染(でも、男…もう執事やってくれないかもしれないもの)


幼馴染(買い物なんか誘ったら、今はお前の執事じゃねえ!…って怒られそうだし)

幼馴染(たぶん昨日まですごく疲れさせちゃったから、今は解放してあげなきゃ)

幼馴染(面倒くさいなんて思われて、嫌われるのがいちばん怖いもんね…)


幼馴染(明日、謝ろう。独りでこんな所に来ちゃった事…それと、執事なんかさせちゃった事)

幼馴染(…あ、お店…あれかな)



25 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 22:52:50 ID:wU22avDY [5/8]


……………
………


…二時間後


幼馴染(けっこう見るのに時間かけちゃった)

幼馴染(もう外、暗くなってる…)

幼馴染(早く駅、行こう)


幼馴染(表通り、怖そうな人いたからなぁ…)

幼馴染(ここは最短ルートで、素早く駅を目指そう!たしかこの路地が近道のはず!)


幼馴染(…よかった、誰もいない。早足で抜けようっと)

幼馴染(この角を曲がれば、駅はもうすぐそこ…)


幼馴染(…!!)



26 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 22:53:35 ID:wU22avDY [6/8]


金髪男「あれー?キミ、ここ通りたいのー?」ニヤニヤ


幼馴染(引き返そう…)クルッ

幼馴染(あ…)


茶髪男「だめだよー?こんな時間に女のコが独りで、人通りの無い道なんか歩いちゃ」ニヤニヤ

幼馴染「あの、通して…下さい」


金髪男「なんでだめなのか…」

茶髪男「教えてあげなきゃねー?」

幼馴染「…結構です」


幼馴染(こわい…よ、男…)



27 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 22:54:09 ID:wU22avDY [7/8]


金髪男「いいねー、スレて無くて。教えてあげる甲斐がありそうだわー」ガシッ

幼馴染「…離してっ」


茶髪男「今、キミが曲がったところを反対に曲がった先、どうなってるか知ってる?」

幼馴染「知らないっ!離してよ!」

金髪男「廃ビルの裏の…」ニタァ

茶髪男「…行き止まりなんだわ」ニヤァ


幼馴染「やだ!引っ張らないで!大声出すよ…!?」

金髪男「んん…?茶髪、大声で人が来た事あったけー?」グイッ


幼馴染(…おと…こ…助けて…)


茶髪男「無いねえー、試してみる?…たーすけてぇー!ってさぁ」ケラケラ



28 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/11/30(土) 22:56:04 ID:wU22avDY [8/8]


幼馴染「…男……」


金髪男「あぁ?」


幼馴染「たす…け…て…」


茶髪男「はぁ?」



幼馴染「男…!!!助けてっ──!!!」








「──かしこまりました…お嬢様」








29 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 00:08:18 ID:881sqIVQ [1/2]


はよ



31 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 01:07:11 ID:.u.V5FN6


早く続き



32 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 02:11:04 ID:tu3HxVuQ


>>28 「かしこまりました…お嬢様」

やだカッコイイ///



33 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 03:05:21 ID:Kpq9vNAo


かっこいい…
支援




34 名前: 以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 11:06:16 ID:7Feh4NbE [1/3]


キュルルルッ、フワッ…


金髪男「は?なんだ?おま…えはァッ!?」ビシィッ!ギュウウウッ!

茶髪男「痛てええっ!?てめえ…汚ねえぞ…後ろからっ!何仕掛けやがった…!」キリキリキリッ


男「不意打ち上等、逃げ足迅速…!」


幼馴染「なんで…ここに…」


男「腕力貧弱、度胸皆無っ!…でもお嬢様の味方!執事『男』見参っ!」


幼馴染「…男っ…!」


金髪男「痛ててて!なんだこれ…ワイヤーかよっ!」ギュウウウッ…

男「あまり抵抗するな…ウナギ用の6号ナイロンだ、切れるわけが無いぜ」フッ



35 名前: 以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 11:07:38 ID:7Feh4NbE [2/3]


茶髪男「く…そっ…首に食い込んで…!息…がっ!」

男「大袈裟な、気道塞ぐほど締めちゃねえよ。さあ、お嬢様…命令を」


幼馴染「え…」


男「漫画で読んだんだろ…?手を汚すのは私、だがこの者達を葬るのは貴女の意思だ…!」ニヤリ

幼馴染「……さ…」


幼馴染「サーチ・アンド・デストロイッ!!サーチ・アンド・デストロイだ…!私は命令したぞっ!」


男「…素晴らしい!やはり貴女は私が仕えるに相応しい御方だった!」ギュウウウッ!!

金髪&茶髪「ぐえええぇぇぇ!」



37 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 11:30:55 ID:kfUimo8w [1/4]


男「…って、まあ殺しはしないけどな。電柱にユニノットで結んでおいた…引けば引くほど締まるぞ?」


金髪男「く…そ…!」

茶髪男「解け!…切れ…よっ!」


男「アホか、誰か来るまでそうしてろ。…お嬢様、どうぞ一発殴っておいては」

幼馴染「う、うん…!」キラーン


金髪男「ちょ…!?」

茶髪男「それ…投げ竿…!」



幼馴染「てーーーい!!!」ボカッ!ボカッ!

金髪&茶髪「………」キュー



38 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 11:31:36 ID:kfUimo8w [2/4]


……………
………


…地元、家の近く


幼馴染「…ありがとう、男」

男「いいよ、もう。何回も聞いた」


幼馴染「来てくれて嬉しかったよ」

男「まともにやったら勝てないからな、卑怯な手段だけど」

幼馴染「ううん…すごく格好良かった。…随分、探した?」

男「そりゃもう。幼友ちゃんに電話して、どこの店を教えたのか聞いてさ」


幼馴染「本当、ごめん…」

男「…いいってば。お嬢様をお護りするのが、執事の仕事だろ?」



39 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 11:32:56 ID:kfUimo8w [3/4]


幼馴染「あの、もう…執事やれなんて言わないから」

男「ん?」


幼馴染「…面倒くさいとか、嫌いとか…思わないで」ウルウル

男「思わねえよ、別に。…執事ごっこなら、また気が向いたら付き合ってやっから。…だから、俺以外には頼むなよ」

幼馴染「た、頼まないよっ!そんなの最初から…!」

男「おけー。それでいいよ、お嬢様」


幼馴染「あの…それと、今度は私が何でも言う事きくよ!」

男「あー、それも…いいか」

幼馴染「ど、どうすればいい…?また学食奢ろうか…?」ドキドキ


男「そうだな…じゃあ、俺のメイドになってもらおうか」


幼馴染「男専用のメイド?」

男「そう」



【おしまい】



40 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 11:33:50 ID:kfUimo8w [4/4]


ごめん、どうせ乗っ取りだと思って好き放題やった。深く反省してます。



41 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 11:40:08 ID:euhpsdGU


ここにもてーいが感染してやがる…



42 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/01(日) 12:34:59 ID:rtu0U3Zc






43 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 17:17:49 ID:01GG7..g


ん?と思ったらてーいの人かよwww
乙でした



44 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/01(日) 21:52:00 ID:sO0NUSi2


とーう成分がない、やりなおし



45 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage] 投稿日:2013/12/02(月) 17:04:22 ID:Lyjd9UzI


なんだアーカードスレだったか



46 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[] 投稿日:2013/12/03(火) 22:32:07 ID:71J5gHik



良かった



.

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2014/04/21(月) 19:17:09|
  2. 男・幼馴染SS
  3. | コメント:6
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